日時
2023年12月2日(土)
13:30~16:30
場所
オンライン(Zoom)
講師
国際教養大学 専門職大学院
グローバル・コミュニケーション実践研究科 日本語教育実践領域
准教授 嶋ちはる氏
国際教養大学 日本語プログラム
講師 宮淑氏、平田友香氏、町田絵美氏、荒井美帆氏
チラシ
チラシのダウンロード
レポート
12月2日(土)、日本語学習支援者養成講座「オンライン指導基礎」の2日目を開催しました。
2日目は、Zoomでの画面共有やブレイクアウトルームの設定などホスト役の操作を学ぶとともにグループワークを通してオンライン教材研究を行ったほか、県内におけるオンライン指導の事例を学びました。
午前の部では、嶋ちはる先生からチャットや画面共有、音声共有、背景の変更、ホワイトボードといったオンライン授業に便利な機能についてスライドやデモンストレーションにより分かりやすく解説していただいた後、受講者が4つのブレイクアウトルームに分かれて練習を行いました。また、オンライン授業の長所・短所とそのカバー方法や気を付けるべきポイントなどについても教えていただくとともに、未経験者やパソコン初心者が始めるにあたってハードルとなる心配事について前向きで具体的なアドバイスをいただきました。
午後の部では、荒井美帆先生から「いろどり」や「つながるひろがる にほんごでのくらし」、「NHKやさしい日本語」などの主要なオンライン教材の内容と特徴について解説していただいた後、受講者がブレイクアウトルームに分かれ、グループ毎にオンライン教材の研究を行いました。1回目は、各グループが割り振られた教材について「どのような学習者向けか」や「良いと思った点」「教室活動に取り入れる場合に難しそうな点」などを話し合い、2回目は、オンライン教材の中でもよく使われている「いろどり」にフォーカスし、割り振られた課について「この課を勉強したらどんなことができるようになるか」や「学習者に合わせて工夫したいこと」などを話し合いました。2回ともグループワークの後に受講者による全体発表を行い、話し合いの内容を共有しましたが、その際は午前中に練習した画面共有のスキルを早速活用することができました。
最後は、様々な理由により教室に来られない学習者のために県内でいち早くオンライン指導を取り入れた横手市日本語教室の三浦由実子先生から、導入までの経緯や指導事例、取り組んでみた感想や今後の課題などについて発表していただきました。決してパソコンが得意ではなかったことや、初めから完璧にZoomでの授業ができなくてもLINEなどのビデオ通話で対応できれば良しとしたこと、各スタッフの使用ツールと教材・補助教材の実例一覧など、オンライン指導に関心がありつつもなかなか一歩が踏み出せない受講者にとって大変勇気づけられる内容で、「やってみると慣れてくるかもしれないと思えて安心できた」との感想が寄せられました。
終わりに、講師の先生方から、覚えたスキルを忘れないよう日本語教室のスタッフ同士や家族で定期的にZoomを使ってみるようにとのアドバイスをいただき、2日間の講座を終了しました。Zoomの操作スキルやオンライン教材に関する知識を身に付けられたとともに、様々な不安も解消され、オンライン指導に対するハードルを下げてくれる充実した講座となりました。
終始受講者に寄り添ったご指導をしてくださった講師の先生方や事例発表にご協力くださった横手市日本語教室の皆さまに心から感謝するとともに、受講者の皆さまが、「オンライン指導基礎」で学んだ知識やスキルをもとに益々ご活躍できますよう期待いたします。