日時

2025年10月18日(土)10:00~15:00

場所

合川公民館 研修室1・2及びオンライン(Zoom、YouTube)

講師

国際教養大学 日本語プログラム 町田 絵美先生、樋渡 康敬先生、高橋 里帆先生

秋田県 地域日本語教育 総括コーディネーター 平田 友香氏

 

チラシ

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レポート

日本語教育の基礎的な知識や指導技術を身につけ、地域において在住外国人の日本語学習を支援することができる日本語学習支援者の養成を目的とした「日本語学習支援者養成講座〈初心者向け〉」を2日にわたり開催しました。

1日目(10月18日)の午前の部では、町田絵美先生をメイン講師に「日本語教育」とは何かについて学びました。どんな人が日本語を勉強しているのか、日本語の先生と国語の先生は違うのか…などといった日本語教育のバックグラウンドや基礎知識を学びながら、私たちが使っている日本語とはそもそもどんな言語なのかについて考えました。文字、語順、オノマトペ、敬語、発音など、ふだん何気なく使っている日本語の特徴について話し合うグループワークでは、会場・Zoom参加者ともに、様々な意見が飛び交いました。他にも、使用する教科書によって教え方、フォーカスするポイントが少しずつ異なることや、学習成果の測り方も昔と今とでは変わってきている(知識量ではなく、具体的な言語活動を通して「何ができるか」を重視するCan-doの活用へと変化している)ことなど、日本語教育の「今」を学ぶことができました。

午後の部は「異文化コミュニケーション」について。メイン講師の樋渡 康敬先生から、異文化理解を深めるために必要な姿勢として、自分の中の「見えない文化」に気づくことが大切というお話がありました。「見えない文化」とは、意識しなくても自分の中で当たり前になっている物、つまり自分が考える「常識」。異文化との接触がなければ気づきにくい自分の「見えない文化」の姿を、自分自身が認識すること、また、他者の「見えない文化」に対して寛容になることの大切さを学びました。更に、支援する際に気を付けたいポイントとして「高コンテクスト・低コンテクスト」文化の違いを確認しました。日本(語)は、世界の中でもかなり高コンテクストな文化・言語であるということを頭の片隅に置いて支援にあたることが重要、とのアドバイスをいただきました。

受講者アンケートでは「学びたいと思う内容がたくさん含まれていて充実した講座だった」「楽しく学べた」「日本語教育とは、の『そもそも』について、日本語の特徴を理解できた」といった感想をいただきました。

午前の部、午後の部ともにグループワークも多く、和気あいあいとした雰囲気の中で、日本語学習支援の「いろは」が学べる講座となりました。