日時
2024年10月26日(土)
10:00~15:00
場所
秋田県社会福祉会館 本館A棟「合同研修室」及びオンライン(Zoom、YouTube)
講師
国際教養大学 専門職大学院
日本語教育実践領域 堀内仁先生
国際教養大学 日本語プログラム
町田絵美先生、平田友香先生、高橋里帆先生
チラシ
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レポート
10月26日(土)、日本語学習支援者養成講座「授業に役立つ学習支援のポイント総まとめ」の2日目を開催しました。
午前の部では、堀内仁先生をメイン講師として「文法の教え方を再考しよう」をテーマに、従来型の文型中心型日本語教育と、近年広まりを見せている課題遂行型(Can-doやコミュニケーションを重視する)日本語教育、それぞれの特徴や留意点を整理し、地域の日本語教育における文法の教え方について考えました。両者の代表的なテキストを例に、授業の流れと教える際のポイントを押さえた後、「自分(受講者自身)だったらどう教えるか」を考え、さらに、支援者・学習者それぞれの視点から両者の長所・短所について話し合うことで、多面的に理解を深めることができました。堀内先生からは、今後の地域の日本語教育では課題遂行型と文型中心型を組み合わせた「ハイブリッド型」の日本語教育が有効ではないかとの提案があり、受講者にとって大いに参考になったようです。
午後の部では、町田絵美先生をメイン講師に「効果的なフィードバックの仕方」について学びました。はじめに、フィードバックにまつわる受講者自身の体験や悩みを振り返り、フィードバックの定義を確認した後、ワークシートを使ってフィードバックに対するビリーフ(考え方)を個々でチェックし、今度はペアになってそれぞれのビリーフの特徴を把握しました。そして、タイミングや、明示するか暗示するかといった様々な視点から、フィードバックの種類について具体例を見ながら整理した後、町田先生が豊富な実践経験で培ったコツを教わりました。相づちを打つ頻度やタイミングが国によって異なることについても言及がありましたが、初めて知った方も多かったようです。最後は、受講者同士ペアになり、相手を学習者に見立てて発話にフィードバックする実践アクティビティを行いました。
受講者アンケートでは「授業の流れ、組み立て方や重要されることが時代とともに変化していることがわかり、実際の使用場面や状況を設定して学習することの大切を感じた」「学習者と教師の関係をよく考えるきっかけになった」「グループワークを含めて、すぐにでも自分の指導に生かせそうなフィードバックの仕方を具体的に学ぶことができた」といった感想をいただきました。
前回同様、会場、Zoomともにグループワークやアクティビティが多く設けられ、先生と受講者、会場とZoomの双方向型で講義が行われたことにより、活気に満ちた講座となりました。