日時

2023年11月11日(土)

10:00~16:00

場所

秋田県社会福祉会館 本館A棟「第4会議室」及びオンライン(Zoom、YouTube)

講師

国際教養大学 専門職大学院 
グローバル・コミュニケーション実践研究科 日本語教育実践領域 
准教授 嶋ちはる氏(午前の部)

国際教養大学 日本語プログラム 
講師 平田友香氏、荒井美帆氏(午後の部)

チラシ

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レポート

 

11月11日(土)、日本語学習支援者養成講座「初級文法基礎」の2日目を開催しました。

2日目は、「みんなの日本語」の「初級Ⅱ」に含まれる文法項目の中から可能形(第27課)、受身形(第37課)、使役形(第48課)を取り上げました。

午前の部では、嶋ちはる先生をメイン講師に、文型の作り方や意味・用法、助詞との関係など指導上のポイントを解説していただくとともに、効果的な「導入」の行い方について受講者同士で話し合いながら考えました。文法中心という「みんなの日本語」の特性上、学習者の背景を踏まえて、その文型を学ぶことで学習者は何ができるようになるのかゴール(Can-do)をしっかり設定して念頭に置くこと、会話活動では自分自身について話してもらえるような工夫をすることなど、「教科書を教える」のではなく「教科書“で”教える」ことが非常に大事であるとの意識付けが図られました。

午後の部では、平田先生をメイン講師に、一般的な授業の流れをおさらいし、受身形を例に導入の方法や基本練習のやり方、会話活動の例などを重要となるポイントを含めて教えていただいた後、グループに分かれて割り当てられた文型の活動案を考え、全体発表を行いました。

 発表では、学習者の設定やどのような導入・会話活動を行うかなど、3グループ3様の活動案が出来上がりましたが、来日家庭の親が子どもの転入する学校に相談できるようになる、技能実習生が会社に報告できるようになる、といった社会生活上特に必要性の高そうなCan-doと会話活動が設定されるなど、午前の部の意識付けの効果が見られました。荒井先生の司会進行により受講者が気づいた点を述べ合う場面ではZoom受講者からもチャットを通したコメントがあり、先生方からだけでなく受講者間のフィードバックも活発に行われました。

 1日を通して、すぐに真似できる指導法や教室活動のアイディアはもちろん、失敗談などもたくさん教えていただき、実践に結びつく有意義な講座となりました。